俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

彼女の名前は、硯(すずら)真凛。

最近、星天高校に入学してきた一年生。

なずなのお知り合い。



何を隠そう、この子もあの神の力を借りて戦うことの出来る『神童』だ。



「伶士殿、サッカー部終わり?」

「あ、うん。終わり」

「おつー!」



初対面の時から真凛は気さくに話しかけてくる。底無しに明るい。

初めてお目にかかったのは、なずなの入院中の病室だった。

神田さんと二人で病室に乗り込んできた。…そう、あの片割れ。なずなの知り合いなのにギャルじゃない!と、不思議に思ったあの女子。

それから、なずなの病室で何度か顔を合わせることになる。俺がこの一件の事情を知っていると知ると『私、神童なんですー』とあっけらかんに自己紹介されて、ビックリした。

あのパーティーの騒動の時、真凛もホテルに来ていたらしいが、俺は見かけていない。



「で、真凛はここで何してんの。休みの日にも学校来るとか、余程好きだな」

「いえいえ。今日はここら辺でちょっと約束があるんだー。まだ時間あるから、それまで絵麻ちんとイオンでお茶するんだよねー」

「絵麻?…白戸マネのこと?」
< 50 / 541 >

この作品をシェア

pagetop