俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
彼女の名前は、硯(すずら)真凛。
最近、星天高校に入学してきた一年生。
なずなのお知り合い。
何を隠そう、この子もあの神の力を借りて戦うことの出来る『神童』だ。
「伶士殿、サッカー部終わり?」
「あ、うん。終わり」
「おつー!」
初対面の時から真凛は気さくに話しかけてくる。底無しに明るい。
初めてお目にかかったのは、なずなの入院中の病室だった。
神田さんと二人で病室に乗り込んできた。…そう、あの片割れ。なずなの知り合いなのにギャルじゃない!と、不思議に思ったあの女子。
それから、なずなの病室で何度か顔を合わせることになる。俺がこの一件の事情を知っていると知ると『私、神童なんですー』とあっけらかんに自己紹介されて、ビックリした。
あのパーティーの騒動の時、真凛もホテルに来ていたらしいが、俺は見かけていない。
「で、真凛はここで何してんの。休みの日にも学校来るとか、余程好きだな」
「いえいえ。今日はここら辺でちょっと約束があるんだー。まだ時間あるから、それまで絵麻ちんとイオンでお茶するんだよねー」
「絵麻?…白戸マネのこと?」