俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

とある変化がはっきりと見られるようになったのが、きっかけだった。



今まで朧げに見えてはいた『この世の物でない物』が、はっきりと見えたり、会話も出来るようになってしまった。

と、思ったら今度は、夢で見た人物が数日後に自分の元へ現れたり、夢で見たことが現実に起こったりもした。

その『夢』はとてもリアルで、まるで特等席で映画を見ているような感覚だったり、実際その場に立っているようなものだったらしい。



最初、この不可思議な現象を頼愛は受け止めることが出来ず、自分がおかしくなったのではと発狂しかけた。

だが、生前の美頼から話を聞いていた、夫である喜朗や息子、娘らはこの現象をすぐに理解するのである。



頼愛に【夢殿】が継承された…!



ひょっとしたら自分の死後、身内の中に【夢殿】を継承する者がいるかもしれない。

という、もしもの話を美頼から予め聞いていた夫と子供らは、すぐ様行動に移す。



もし、【夢殿】継承者が現れた場合。

『陰陽師大和総本山』の大和柿乃を訪ね、連携を取れ。

< 515 / 541 >

この作品をシェア

pagetop