俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
その強硬派の中には、その道のプロ…術者を使って頼愛を害する者も少なくはない。
その度に頼愛は身を危険に晒されては、赤也が頼愛を背に庇い、対抗する。護る。
術者同士の激闘が繰り広げられる中、赤也自身にも命の危険が及ぶ場面もあった。
そんな怒涛の日々が続いた。
だが、頼愛を護るその為に、赤也は身も命も捧げる覚悟で任務に臨んでいた。
…例え、自分がどれだけ深傷を負おうが。
しかし、自分の護衛のために、その度に傷だらけとなる赤也の姿に、心優しい頼愛は胸を痛めていたという。
自分のせいで…自分の力と存在のせいで、赤也がいつも痛い、死にそうな思いをする。
何故、何故こんなことになるのか。
自分だって、力さえ覚醒すれば…自分自身の身を自分で護ることが出来る力さえあれば、赤也が深傷を負うことなんて無くなるのじゃないか?
だが、それは家族にも総本山側にも禁じられている。
【夢殿】の力が覚醒することは、身を護る力が目覚めることだけでは済まない。
予知夢を見ること、未来を選択し思うがままに出来るようになる力も共に覚醒することになる。