俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~


…真凛となずなは、小さな頃からの知り合いらしい。

幼なじみというやつで、なずなのことを昔から姉のように慕っているとのことだった。

真凛の亡くなった父親が陰陽師で、音宮のおじさんとは旧知の仲だったという。



真凛の生家である硯家は、陰陽師の一族。

音宮家と同様の立場にある、特殊な一族だという。



『《守護神》の一族…?』

『そそ。神童の、ガーディアンを受け継ぐ一族ねー』



そういや、前に聞いたことがある。



《なずなの家は、陰陽師の一族でも少し特殊な立場で。その『守護神』を当主が代々受け継いでいるんだ》



菩提さんが、俺の最初の護衛の依頼の際に、そんなことを話していたような。



『じゃあ、神童の真凛はその硯家の当主』

『ぶー。それはちょっと違うの。だって真凛は陰陽師じゃないし』



…つまり、こうだ。



陰陽師の一族、硯家と音宮家は、ガーディアンの加護を受けた一族で。

代々、当主が儀式を以ってガーディアンを受け継いでいく。

当主は、必ず『神童』となるのだ。
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