俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
本日は、日曜日。
昨日と同じく部活で、帰りは忠晴に迎えに来てもらう。
車の中で、運転しながら忠晴は家の中の状況を俺に報告してくれる。
「実は、本日も菩提さんと黒川さんがいらしております」
「あ、ほんと」
菩提さんともさ男が、うちに来てるのか。親父も今日は家にいるようだし、話し相手にでもなってんだろうか。
いやいや、今日は確か綾小路室長ら警察さんがこれから家に来る。あの拾得物を引き取りに。だから立ち合いでもするんだろうか。
拾得物とはいえ、レア物らしいですから。S S R。
「それと…お初のお客様も一緒にいらしてます」
「お初?誰?」
「伶士さまと同じ歳の頃の男性です。なずなさんとお知り合いとか。伶士さまのこともご存知でした」
……本当に、誰?
「あと…」
「まだいるのか。お客様」
「あと、ワンちゃんが一匹です」
「ワンちゃ…はっ!」
俺の知る、ワンちゃんのお客様は。
ただ、一匹しかいない。
…にいちゃああぁぁんっっ!!
家に戻るなり、ワンワンとやかましく犬の鳴き声と、足音がダダダ…と響いている。