俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

何故、豹牙とぽめが我が家にいるんだ?

本当に率直な疑問だった。



「いやーあのねー。魔族の『核』がカタチ残して機能停止してるって聞いてさ。見てみたくなっちまったのよー!玲於奈に連れてきてもらっちったー!」

「は…」



そう言って、ハイテンションでルンルンとした豹牙は、その拾得物を指差す。

豹牙の目当て、それ?

いや、ちょっと…。

俺が思った以上に、この拾得物の有り様はセンセーショナルだったらしい。



「…それに、今日これからタクローが鳴海連れてくるって言ってたから、久しぶりに顔見せてやろおもて!あのヲタにな?ヲタ!」

「ヲタって言葉、使ってみたかっただけだろ。おまえっつーやつは」

「だってだってー。天界で『ヲタ』なんて言ってみ?何の詠唱?何それ美味しいの?なんて、みんな意味わかってくれないんだぜー!せっつねー!」

散々喋くった挙句、わははは!と大爆笑している。

横で呆れているなずなにも、構わず。

元気で何より。



そして、ぽめを抱っこしたまま俺もソファーに座り、談笑の仲間入りをする。

ぽめは《てぃーたいむ!てぃーたいむ!》と騒いでいた。
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