俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~


豹牙の興味はやはり、俺の持ってきた拾得物らしい。

何度も見ては「何でだろ?何でこの状態キープ出来てんだ?何でだろ!」と、何故かワクワクしている。

「やっぱ特別な力とか術のせいなんじゃねーかな?な?」と、口にされた時はドキッとしてしまった。

まさか、俺から出た白い炎で触ったらそうなっただなんて言えない。

心臓に悪い…。



「うーん。天界に戻ったら義姉上に聞いてみるかな」

「星見の宿曜に?…何かわかったら教えてよ」

「おー」

聞かないで。やめて。お願い。



「……で、魔界からの刺客は、これで片付いたと。残るは、あのきしょい黒羽ヤローだけなのか」

「うん。剣軌の見立てだと、そうなる」



心臓に悪いため、話半分に聞きながら、ぽめを両手でもふもふしていたら。

二人の声のトーンがグッと下がり、マジな話をしているのがわかる。

これからのことを。



「邪魔になる魔族は大体排除した。あとはあのクソヤローだけだ。…とうとう」



なずなの発するセリフに、俺の鼓動、心拍数が上がっていくのがわかる。

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