俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
《それとも、僕を殺すかい?音宮のあの二人のように?…父の仇と、僕に復讐するかい?》
《私達は何も奪われず、あいつを殺る。ただそれだけだから》
なずなは…復讐を望んでいるのか?
それとも…。
俺は…なずなのことは応援したいと思っている。
でも、堂々と背中を押してやることが出来ないのは、何でだろう。
それが『復讐』の二文字だからだろうか。
なずなにしたら、立派な大義名分かもしれないのに。
胸がザワザワとする。
「まあまあ、そんなに思い詰めるな?俺としても、優があのまま呪で死なずに眠り続けるのは問題だと思っている」
「やっぱ、天界的にも問題だよね…」
「いや、そんな風に言いたいわけじゃなくな?優があのままでいることそのものが問題であって、天界はカンケーないぞ?心配するなよ、そこは。それに…俺にはあの男が『黒翼』を手放すのを見届ける義務があるしな?……ま、それまで人間界エンジョイさせて頂くけどよー?…ぽめ、花火大会見に行こなー?」
「わんわん!」
ちなみに、《わーい!あるじさま、めっちゃ好っきゃねん!》と、言っている。…え?関西?