俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
『あー…それは、パパが死んでから、力が覚醒しちゃってねー。二歳なのに、霊力暴れ放題で大変だったみたい』
『霊力暴れ放題…』
『うんー。で、パパの妹の透子ママが、総本山に相談したら、お館様がガーディアン紹介してくれた。で、神童になったの』
…え?ガーディアンの紹介?
まるで、職業紹介所のノリじゃねえか?
そんなノリなの?!
『で、何で陰陽師じゃないの?』
『うーん。パパみたいな陰陽師目指して総本山小学校に入ったんだけど…霊力暴れ放題で、無理だって言われてクビになっちゃった』
『クビ!』
あの軍人養成所をクビ!
子供に、役に立つか不明なヒンドゥー語を習得させたり、山菜採りさせたり、耐毒させたり、格闘技をやらせるあの非道理なこども軍人養成所をクビ!
どんだけ問題児だったんだ?!
ドキドキしながらも唖然としていると、なずなが補足を入れる。
『真凛は、ガーディアンの神力の術式が体にすでに馴染んじゃっていて、陰陽術と上手く適合しなかったんだ』
『………』
何やら難しいお話ですね。
しかし、そんな話を聞くと、俺にはひとつ疑問が残る。
この流れで、ズバリと聞いてしまう。
『…じゃあ、いずれなずなも神童になるのか?』