俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

そうなるとやっぱり、俺にしか出来ないことは何か?という思考が、どこからともなくやってくる。

俺達の関係が続く限り、これは永遠のテーマなのかもしれない。

バスに揺られながら、漠然とその事を頭に過らせていた。





本日は、バスに乗って地下鉄駅前にある道場に向かう。もう来週からシーズンインするので、しばらく来れないから挨拶をしてこようと思って。

いつもなら忠晴が送り迎えしてくれるんだけど、メイドさんたちの給与計算だかで、春子が家に来るらしく、その時間は手が離せないそうだ。

俺はもう子供ではないので(…)、道場に行く片道だけは、自分でバスに乗って向かうことにした。

帰りは忠晴が来てくれるので、いつものようにペンタグラムで待ち合わせ。

…道場をしばらくお休みするということは、ペンタグラムにもしばらく来れない。

咲哉さんにも挨拶しておかないと。



そうして、バスを降りて道場に向かう。

先生や先輩らに挨拶をして、軽く世間話をして。

最後に激励の言葉と「冬になったらまた来いよ!」というお誘いももらい、小一時間で道場を出て、ペンタグラムへと向かうのだった。
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