俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
モジモジモジモジ…。
…何となくわかってきたぞ。
こいつ、普段偉そうに振る舞っているけど。
こっち方面の押しに弱いんだ。
慣れていないのか、恥ずかしがり屋なのか、何なのか。
だったら、強引に行こうじゃないか。
「じゃ、もう一回するか?」
悪戯ににやけながら、攻めの一言を投げ掛けると。
ヤツは「えぇっ!」と、驚いて顔を更に赤らめる。
「何でそんなに!…おまえがそんなエロおぼっちゃまだとは思わなかったぞ!この!」
「俺だって、なずながそんなに照れ照れモジモジするとは思わなかったけど」
「あー言えばこー言う!…照れとらん!」
この慌てぶりがたまらない。
ヤツの上に立ったような、この優越感。
すると、突然ガラッと病室のドアが勢いよく開く。
ノックも無しに。
だが、反射で振り返ったそこには…思いがけない知り合いがいた。
「うぇーい!なずぽよ!ケガして入院とかバイオレンスだな?このギャル!ケンカか?ケンカか?」
「なずぽー見舞いきたぜー。スズチカとフジテルも連れてきたでー」
「…あれ?伶士?何でいんの?」