俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

「これって…」

「割り箸手で持ってんのメンドーだろ?」

「………」

胸元におてもとを知ってる…。



確信したことは。

美奈人は、ただの一般人ではない。

何者…!



「これって…」と、結界のぬいぐるみを指差して、率直に訊ねる。

だが、美奈人は隠すことなくあっけらかんと答えた。



「これは俺の作った簡易結界。…俺、霊力持ちなんだ」

「えっ!」

「母ちゃん陰陽師、ひいばあちゃんは、陰陽師取り纏める総本山のボス」

「総本山のボスって…!」

「おう。陰陽師大和総本山・総帥。大和柿乃とは俺の大ばあちゃん。みんなお館様って呼んでるぜ!」

「………」

ボケモンゲットだぜ!みたいに言われても…。

しかし、ちょいちょい話に出てくる、あのお館様?

あの、子ども軍人養成所を経営している(のかどうかは知らないけど)総本山のボス!

弱った。そんな大物の身内とは。



「俺は霊力持ちだけど、母ちゃんみたいに陰陽師になってバトルに従事するほどの力は無いんだよ。…でも、こうして物に霊力を吹き込むことは出来るんだ」
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