世界No.1の総長と一輪の花 クリスマス特別編
出てきたのは明日葉で、花莉の手をひいて。
「花莉ー!!こっちこっちー!!」
倉庫内へと連れていく。
メンバー全員は立ち上がって倉庫の扉のすぐ近くにいて、花莉にあるものを向けた。
もう0時か。
何をやるかを理解した俺は急いで中に入り、ポケットの中に入れたものを取り出して花莉に向ける。
そして、大きく息を吸って。
「花莉、誕生日おめでとう」
「「「「「「「おめでとうございます!!!」」」」」」」
俺のあとに続いて大きな声が響く。
そして、「せーの」という合図でいっせいにクラッカーの糸を引いた。
紙ふぶきや紙テープが花莉目がけて飛び出して、一瞬にして煙たくなる倉庫内。
花莉はすごく驚いた表情をしていたが、ぽろっとこぼれ落ちた……花莉の涙。
彼女の涙はとめどなく溢れた。
花莉の涙を拭ってあげると、
「みんな……本当にありがとう!!」
倉庫内に響く花莉の涙声。