世界No.1の総長と一輪の花 クリスマス特別編
クリスマスイブ
12月24日、午前中は学校。
本当はサボりたかったけど、花莉に怒られたからちゃんと終業式に参加。
そして、それが終わったあとはいったんマンションに帰って。
花莉はピンクのパーティードレスに、俺はスーツに着替えてから車に乗り込む。
「今日はどこに行くんでしょうか!!」
車が発進すると、ワクワクしながらなぜか敬語で聞いてきた花莉。
「まだ秘密」
「楽しみにしてます!!」
そんなやり取りをしたあと、俺はそっと花莉の手に触れて。
細い指の間に自分の指を絡めて、恋人繋ぎ。
ぎゅっと強く握れば、握り返してくれる。
「詩優、去年のクリスマスデート覚えてる?」
急に聞かれたこと。
それはもちろん。
「覚えてるに決まってんだろ」
「遊園地デート、楽しかったね」
「あぁ。あの時見た花莉の猫耳姿可愛かった。昨日見た猫耳も可愛かったけど」
「詩優の犬耳のほうが可愛かったよ!!」
「いーや。花莉のほうが可愛いに決まってる」
「絶対詩優のほうが可愛いもん!!」
ぷくっと頬をふくらませる彼女。