世界No.1の総長と一輪の花 クリスマス特別編
声のした方へと目を向けると。
銀髪の哲哉が貯金箱を持って目元を拭っていた。
持っている貯金箱は、俺がプレゼントで選んだやつ。
貯金箱ひとつでそんなに嬉しいのかよ。
つーか、俺の声ってそんなに遠くまで聞こえんのか。哲が耳いいだけかもしんねぇけど。
「ちゃんと金貯めろよ?」
少し離れたところにいる哲哉にそう言えば、「はい…っ!!」と大きな返事。
それからは飯食ったり、飲み物飲んだり、話したり。
倉庫内はいつまでも盛り上がっていたら、階段をおりてきた人物。
花莉と京子。
見た瞬間、ドキッと心臓が大きく鳴った。
俺は、一瞬にして彼女に釘付け。
なぜなら……
花莉が、サンタのコスプレをしていたんだから。