世界No.1の総長と一輪の花 クリスマス特別編
最高に可愛い。
似合いすぎてる。
天使……いや、女神。
短いワンピース丈に、大胆にでた細い脚。
頭には衣装であるフードを被っていて、猫耳がついてる。
隣にいる京子もサンタのコスプレをしているけど、花莉とは違ってズボンの衣装。
2階に行ってたのは、これに着替えるためだったのか。
じっと釘付けになっていれば、彼女と視線が合う。
ぱちっと確かに合ったはずなのに、すぐに逸らされて。
花莉の顔が赤く染まったかと思ったら、フードを深く被って隠された。
可愛い顔なのに、見えない。
下までおりてきた京子と花莉。
京子はにやりと笑って。
「花莉サンタ、世界一可愛いでしょ?この衣装、私から花莉へのクリスマスプレゼントなの」
その言葉ではっと我に返った。
“世界一可愛いサンタ”
その通りだと思う。
「可愛い」
思ったことを声に出せば、花莉は。
「わ、わ、私!!雪だるま作ってくるね…!!」
そう言って、走って倉庫を飛び出した。
通り過ぎる時に一瞬だけ見えた花莉の顔。
その顔は真っ赤に染まったまま。