-恋の結末を-
「ほんとかわいい〜」「かわいすぎ〜」




そんな言葉をかけられることに慣れたのは、いつからだろう。

藤坂つばき。高校1年生。
もう自分が16歳になったなんて、時の流れに驚く。



「つばきちゃ〜ん!」
「つばきちゃんメアド教えてよ〜」
「うわ本当かわいい」



————「あ、えっと…?」



「つばき〜モテモテだねぇ〜初めて見たよこんなモテる子」

萌子が言う。

「そんなことないよ〜私のこと何で知ってるんだろう…」



高校生になり、数ヶ月が経った。
もうあの悲しみからは、少しだけ解放されたと思っていた。
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