スノーマジック!
「よ〜し!みんなで今から駆けっこしよ〜!負けた人はみんなにココアを奢る!」

雪の提案に「いいね!面白そう!」と子どもたちが言う。冬斗もツンツンしながら参加してくれた。

みんなで雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり、雪遊びをとにかく楽しんだ。雪と冬斗が住んでいる街は滅多に雪が積もらないため、こうした遊びはほとんどしたことがない。

「次は何して遊ぶ?」

子どもたちの一人に訊かれ、雪は「う〜ん……。どうしよっかなぁ」と考える。雪国出身というわけではないため、雪遊びなどあまり知らない。その時、恐る恐るといった感じに冬斗が手を挙げた。

「かまくら、作ってみたい」

冬斗は顔を真っ赤にしながら言う。クララが「素敵ですね!チーズフォンデュでもしましょうか」と微笑み、早速子どもたちに教えてもらいながらかまくら作りが始まる。

クララが、夜になるとこの街もイルミネーションが輝いて華やかになるのだと教えてくれた。でも、そのイルミネーションを見たらもう雪と冬斗は帰らなくてはならない。
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