身代わりでも傍にいたかった
2月になり巷ではバレンタインデーで盛り上がっていた寒い夜。
寒いから温め合おうなんて可愛く言う翔とイチャイチャしたあと、
グッタリしている私に
「真央、今年も去年、作ってくれたガトーショコラをくれるよね?」
と私の髪の毛を弄びながら口にする君は狡いよ。
私の気持ちを何処までもいたぶる。
私は「去年と同じで良いの?」
と笑顔で返すしか出来ない事を知っているよね。
本当に私から欲しいの?
なんて意地悪な気持ちが少し顔を出すけれど料理の苦手な夏海には作れないと少しの優越感を味わう。
直ぐに潰されるのに・・・
「楽しみにしている」
ととびきりの笑顔その言葉少しは本心なのかな??
そんな可愛げの無い事を想う私に神様は直ぐに罰を与える。