身代わりでも傍にいたかった
知っていたのに気が付かないフリをしていただけ。
やっぱりそうだったんだ・・
私は俯いて涙を流す・・
それを見た友人が誤解して「ほら、マーちゃんには刺激が強くて恋人も居ないのに浮気男の話なんてするから泣きだしちゃったじゃん」と・・
皆、違うんだよ私の彼氏は浮気よりも酷いって今知ったの。
浮気なら彼女を好きだけど私の彼氏は好きな人と一緒に居たいから私を利用しているもっともっと酷い人だって解ったから涙が出たの。
でも、今喋ったら私だってバレてしまうだから「うんうん」と頷いて涙を零した。
でも、私は翔が好きだよ。
翔も少しは私を好きだよね?
そんな思いが一瞬で又砕ける。
「翔、大学に可愛い子いないの?」
「いね~よ」
「やっぱり夏海が一番大学で綺麗か?」
「かもな~」
そんな会話が又耳に入る。
夏海は可愛いそれは同性の私からもそう思う。
だけど・・
翔の口から聴くと切なくて苦しくなる。
私は翔にとってなんなの?って聞けたら苦しまなくて済んだのに・・
頭の中がアルコールと今の会話でグルグル回る。
思考が完全にストップして友達の会話も動きもスローモーションの様に感じる。