大好きだよ、ミック
私は伯父さんから保護犬のことについて教えてもらいながら、初めて犬の世話を行う。まずは散歩!

「一時間くらい行かなきゃならない大型犬はもう済ませたから、小型犬を頼むね〜」

伯父さんにそう言われ、私はリードを初めて手にした。でも、リードをつけられた子犬ちゃんたちは散歩の時間が楽しいのか、自分たちの好きなところに行くからグイグイ私が引っ張られてしまう。

「ちょっ、ちょっと待って!一回止まって!」

私はそう言うけど、子犬ちゃんたちは全然言うことを聞いてくれなくて、散歩だけで結構時間がかかってしまった。

それからご飯をあげたり、排泄物の掃除をしたり、ブラッシングをしたり、シャンプーをしてあげたりもした。でも、予想以上にハード!

「……犬のお世話ってこんなに大変なんですね」

私がそうゼエハアと息を吐きながら言うと、伯父さんは「そうだよ」と真剣な顔をして言う。

「特に、子犬を飼い始めたら生活は一変するんだ。子犬は一からトイレや無駄吠え、待てなどを教えなくちゃいけない。生後五ヶ月頃になると歯が生え変わるから、歯が痒くなって高いブーツだろうが、ブランド物のバッグだろうが、何でも噛んで破壊してしまう。そのしつけがうまくできなくて、犬を手放す人もいるんだ」
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