翔ちゃんと花火デートの夢叶いました


「実は熱いのダメなんだ。美緒フーフーして?」

「フーフーって……」


可愛い。
言葉のチョイスが可愛すぎて身悶えた。


「猫舌なんだよね」

「そうなの?知らなかった」


またひとつ新しい翔ちゃんを知って、胸がぎゅっとなるこの感じ好き。


長く一緒にいると思ってても、恋人同士じゃなきゃ知れないことってまだまだあるのかもしれない。


それにあんなに心配性でオカン系だった翔ちゃんが、最近甘えてくれるんだよね。


それって、ふたりの距離がちょっとずつ近づいてきてるってことなのかな。


そう思ったら、真面目にフーフーせずにはいられなかった。


「待っててね、今適温をお届けするから!」

「なにそれ、面白すぎるんだけど」


翔ちゃんが隣で笑ってる。
私がこの人のカノジョだなんていまだに信じられないよ。
しあわせすぎてお腹も鳴らないや。
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