残酷な天使に牙はない。
突き刺さる視線に物怖じせず、歩くカオルとタマキ。
これがナオとロイだったら、ナオは女がいることに発狂して逃げ出し、ロイは好みの女でも探してお持ち帰りしてしまうことだろう。
タマキはマイクを持って、2階から喋り出した。
「こんばんは、副オーナーのタマキです。」
まるでお手本のようなお辞儀を、タマキは見せた。
「副オーナーのカオルです。3時を持ちまして、今夜の営業を終了させて頂きます。」
「またのお越しを、お待ちしております」
タマキの言葉を最後に、その日は解散となった。