シンデレラは、ここにいます。〜嘘恋〜

「今日は雨登くん温泉入る?」



「んー…入んないかな…
恋々といたい」



「私はまた入るよ!」



「裏切り者!
あの時も恋々だけ入ったよね」



「うん
すっごく広くて素敵な温泉だったよ」



「温泉興味ないけど
貸し切り混浴あるらしいよ…」



混浴?



ドキン…



「へー…」



「大丈夫、安心して…
予約いっぱいだったから」



「雨登くん、予約しようとしたんだ?」



「そりゃーね…
一応予約してみようと試みた
1年記念だし…」



1年記念



雨登くん

今日は

なにか特別なことがあるの?



「混浴無理だったけど
一緒に寝る?」



「え!」



「恋々、そんな驚かなくても…

安心して…
今日も布団から出ないって約束します

一緒の部屋で寝よ!ってこと

恋々、顔が緊張してる」



雨登くんに頬をつねられた



だって…

緊張するよ



ちゃんと付き合ってから

泊まるのとか

初めてだし…



今度は

嘘の恋じゃない



本当の恋だから

緊張するよ


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