シンデレラは、ここにいます。〜嘘恋〜
「雨登くん!昨日のクッキーおいしかった♡」
私がもらう予定だったクッキー
あの子がもらったんだ
雨登くんの周りには
今日もいっぱい女子がいた
「恋々ちゃん!
昨日は楽しかったね」
「空くん
ありがと、バス停まで…」
「で、いつ行く?」
「え?」
「パンケーキ!」
「あ、そーだね…」
「パンケーキじゃなくてもいんだけどね」
「空くん
パンケーキ食べたいんじゃないの?」
「パンケーキより
恋々ちゃんと一緒にいたいな…って
思ってるだけ」
ピコン…
〔昨日言ってたマンガ〕
〔コレ〕
雨登くんからだった
昨日言ってたマンガが送られてきた
別に今じゃなくてもいいのに…
雨登くん女子と話してるのに
ホントに
雨登くん?
雨登くんを見たら目が合った
「雨登とLINE交換してんの?」
「え…」
「今の雨登からでしょ」
空くんに言われた
「うん…
雨登くんがオススメのマンガがあるって…」
「じゃ、オレにもオススメしてよ!」
「雨登くんから直接聞いてよ!」
「あー…オレだけ仲間ハズレ」
「別にそーじゃないけど…
私が勝手に教えるのも…」
「じゃあ、いいよ
恋々ちゃんと一緒に読む」
「え!?」
「読もうよ!」
空くんが私が座ってる椅子に
自分の椅子をくっつけて座った
「え、今読まないよ」
「え、今読んでよ」
〔楽しそうだね〕
雨登くんからまたLINEがきた
「で、いつにする?」
「ん?
だから、今読まない」
「パンケーキいつ?」
「あ、パンケーキね…」
「じゃ、今日は?」
「今日?」
「うん
恋々ちゃん、なんか用あった?」
「ないけど…」
いちいち雨登くんが気になる