シンデレラは、ここにいます。〜嘘恋〜
「恋々、元気だった?
…って、また3日しかたってないけどね」
「うん…」
告白してカップル成立してから
待ち合わせのことでしか
連絡を取ってない
もぉオススメの漫画も送られてこない
ホントに付き合ってたら
ありえない
でも3日に1回
1週間に2回会ってるのか…
でも同じ学校の友達は
放課後、毎日デートしてる
手も繋がない
雨登くんの手はパーカーのポケットに入ってる
雨登くんが私に寄ってスマホを向けた
雨登くんが笑ったから
私も笑った
カシャ…
「こんな感じ…
恋々、かわいい…」
いつも言ってくれる
嘘の言葉
その度に
胸が苦しくなる
「3日しかたってないのに
なんか恋々変わったね…」
「そぉかな?
今日はお互い私服だからかな…
雰囲気が違うね」
雨登くん今日は髪もセットしてる
「うん
恋々って、そーゆー服着るんだ…」
変かな?
いつもは着ない
女の子ぽい白いシャツを選んじゃった
それとも
やっぱりスカートが良かったかな?
スカートなんて制服か撮影でしか履かないから
今日もパンツで来ちゃった
「似合ってるよ
そーゆーの好きだよ、オレ
…
恋々に初めて会った日から
なんか、恋々、どんどん変わってく…
…
変わっていくのは
オレの気持ちかな…」
雨登くんの?
気持ち?
「恋々が、かわいくなってるってこと!
行こー!恋々…」
「え、もぉ行っちゃうの?」
「うん、写真投稿したし…
次の場所
…
あ、早速コメントきてる
…
あどここサイコー♡
恋々ちゃんかわいすぎます♡
雨登くんの今日の髪型好きです♡
だって…」
みんながどぉ思ってくれても
全部嘘だし…
写真は笑ってるのに
複雑な気持ち