シンデレラは、ここにいます。〜嘘恋〜
「楽しかった〜
恋々、髪めっちゃ濡れてるよ!」
雨登くんが笑ったから
私も笑った
ドキドキ…
ドキドキ…
「恋々、大丈夫?」
「あーぁ…
結んじゃうから大丈夫」
せっかくセットしてきたのにな…
どーせホントのデートじゃないしいっか…
「あ、恋々、待って…
オレのパーカー着なよ!」
雨登くんが自分が着てたパーカーを脱いで
頭から被せてくれた
ドキドキ…
「ありがと…
雨登くんは?寒くない?」
「うん、ぜんぜん大丈夫だよ
このパーカーもさ
一応、プロデュースしたから
SNSに写真載せる時は
着なきゃいけない決まりなんだ」
雨登くん
ちゃんと仕事してる
「あ!恋々せっかく髪セットしてたのに…
ごめん…」
雨登くん
ちゃんと気付いてくれてたんだ
ドキドキ…
「大丈夫だよ
あ、それともまだ写真撮るんだった?」
「んーん…
恋々、せっかくかわいかったのにな…って…
今日は、もぉ仕事終わり
恋々、怖かった?」
雨登くんが嬉しい言葉をくれる
ドキドキ…
嘘なのかな?って思うと
辛くなる
「怖くないよ」
ちょっとドキドキしただけ
さっき雨登くん
手握ってくれたよね?
ファンの子
いなかったのに…
「オレは、めっちゃドキドキした」
え…
「雨登くん怖かった?」
「いや…怖くないよ
…
次、恋々が乗りたかったヤツね!
オレ、結構回る系苦手…
吐くかも…」
「じゃあ、やめる?
私は別に…」
「さっき乗りたかったって言ったじゃん!
乗ろうよ!
吐いたら恋々に介抱してもらうから大丈夫!」
ドキドキ…
ドキドキ…
雨登くんは
なんでドキドキしたの?