オレにしか、触らせるな!

トントン…



「はーい!」



「楽しそうね
瑠愛の笑い声、久しぶりに聞いたかも…

食べる?」



ママがアイスを持ってきてくれた



「いただきます」



「棒くん
瑠愛のこと
よろしくお願いします」



「え…」



棒くんが驚いた顔をした


棒くん困ってる



「ママ!
あっち行ってて!」



「はい、はい…

棒くん、ゆっくりして行ってね!」



「はい、ありがとうございます」



バタン…



「棒くん、大丈夫?
ママ、大丈夫だった?」



「うん、少し緊張したけど…」



「ママみたいなオバサンも怖いんだね」



「オレの母さん
オレが小学生の時、病気で亡くなったんだ
だから、怖いっていうより
甘え方がわからない」



「そーなんだ…」



離婚じゃなかったんだ



「ごめん、なんか暗くなった
やっぱり永野さん、お母さんに似てるね」



「ん、よく言われる
性格は似てないのにな…

私のことは、もぉ大丈夫?」



「うん、大丈夫かな」



「よかった」



また棒くんが笑ったから

私も笑った



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