オレにしか、触らせるな!
「瑠愛ちゃんと結婚するの?」
2杯目のビールを飲みながら颯に聞いた
「んー…
瑠愛がしたいなら…
…
オレは瑠愛しか考えてない」
颯には瑠愛ちゃんしかいない
颯が渉香と別れた後
やっとできた彼女
今でも颯は
女の人と話したりするのが少し苦手らしい
瑠愛ちゃんだけには心許してる
生涯瑠愛ちゃんしか愛さないんだろうな…
瑠愛ちゃんにも颯しかいないと思う
相思相愛
オレも瑠愛ちゃんを好きな時があった
颯と瑠愛ちゃんがまだ付き合う前
きっと颯も瑠愛ちゃんを
すでに好きだったと思う
オレは焦った
親友と好きな子がかぶるって
もぉトラウマだよね
人生で2度もあったら
バカでしょ!
そのバカだった
もちろん瑠愛ちゃんにアピールした
何回も
しつこく
めちゃくちゃストレートに
好き…って
けど
無視された
告白だって気付けよ!
そのあと
いつの間にか颯の彼女になってた
だから今
こーなってる
今考えると
それでよかった
瑠愛ちゃんがオレの彼女になってたら
今どぉなってたかな?
わかってることは
今よりは幸せにはなってない
絶対、必ず、神に誓って!
瑠愛ちゃんは颯じゃなきゃダメだったし
颯は瑠愛ちゃんじゃなきゃダメだった
こーゆーのを運命って言うんだろうな
幸せそうな颯を見ると
オレ嬉しくなるんだ
「なに?傑
なにニヤニヤしてんの?」
「いや、幸せだな…って」
「え、もぉ新しい彼女できそうなの?」
「んー…オレのことはどーでもいい」
今こうして
颯と酒飲めることが
幸せ
「傑、ニヤけすぎ!キモいよ」
ありがと
颯
ずっと友達でいてくれて…