私しか、知らないで…

徐々に片付いてきた部屋は殺風景だった



「ソファーとかベッド買わないの?」



「うん、どーせ1年しかいれないし
また引っ越す時、大変だもん」



なんとなく

あの時と同じにしたい自分がいた



隅に小さく畳んである薄い布団を紫苑が敷いた



「明日、休みなら泊まってもいいけど
布団、コレしかないしな…」



「うん、大丈夫
近いし、帰るよ」



この答えで合ってるよね?



それとも

一緒に寝ようだった?



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