私しか、知らないで…
゚.*・。゚♬*゜゚.*・。゚♬*〜
「亜南が鼻歌なんて珍しいね
…
珍しいっていうか、変わったね
歌なんて興味なかったよね」
「あの時は受験生だったし…」
「受験生だったけど
エッチなことには興味ありそうだったよ」
「そんなこと…」
そーゆーことに興味のある年齢ではあったけど
たぶん
紫苑に興味があっただけで
オレにそーゆーことを教えてくれたのも
紫苑だった
「しかも、今の鼻歌
若い子に人気の曲だよね
私の甥っ子もこの前聴いてた
…
好きだった子の影響?
…
まだ、忘れられない?」
「なにが?」
「亜南がこの前
終わったって言ってた子
…
まだ好きなんじゃない?」
「どーかな…
…
終わったし、もぉいいよ
その話は…」
どーかな…
鼻歌は、確かにその子の影響だけど
まだ好きとか
そんな感情ないかもしれないけど
そんな急に忘れられないんだなって思った
自然に出てきた鼻歌
その曲を聴くたびに
オレはあの子を思い出すのかもしれない
水層の音が紫苑を思い出させたみたいに…