私しか、知らないで…
恋する花たち
「…うん、うん…わかった
あぁ…今度、帰る…」
「電話、お母さん?」
「うん」
「お母さんなんだって?」
「親戚が結婚するって…
オレの叔母にあたる人
母親の妹」
「北翔の叔母さん?」
「うん
しーちゃん
…
小さい時よく遊んでくれた
…
今年で最後だよ!って
お年玉もらったし
…
しーちゃん何歳になったかな
オレも20歳なったから…
もぉ35…くらいかな…
よかったな、もらってくれる人いて」
「どんな人?
北翔に似てる?
綺麗?」
「んー…綺麗…
まぁ、美人な部類かも…
…
でも、キツイ!
性格、男っぽい!」
「へー…
北翔、結婚式行くの?」
「うん、行く
入学式の時のスーツでいいかな…」
「いいな…」
「なにが?」
「幸せなんだろうな…
…
何色のドレス着るんだろう」
「しーちゃんがドレスとか
想像できない」
「きっと綺麗だよ
写真、見せてね!」