許す事ができるの?

···恵


毎日は、慌ただしく過ぎて行く

あれから、お義母さんから
咲茉の入学祝が届いたりして
咲茉は、大喜びだった。

律も毎日ではないが
咲茉と電話で話をしている。

引っ越しをしたり
仕事を探しているらしい。

私は、あまり律には関わらない。

その事は、矢野先生にも相談した。

書面を交わしていたから
先生は、
「書面はこのままにして
咲茉ちゃんと青木さんが
接触するのは、咲茉ちゃんの
気持ちもあるので
様子を見ましょう。
恵さんの今後の動向も
ありますので。」
と、言われた。

正直、よくわからなくなっていた。

陽史さんとお互いを知って
行こうとあの時
話したのに。

陽史さんとは
律やお義母さんと会った日
LINEでお礼を伝えてから
LINEをしても返信はない。

矢野先生から
「あの時、上杉さんは、
気を使いあの部屋から
出て行きました。」
と、言われた。

どんな気持ちで
出て行ったのかわからない。

だが、咲茉が
本当の父親に会えた嬉しさや
祖母がいた喜びで一杯のようで
陽史さんの話しをする事が
できなくなっていた。

陽史さんは、咲茉の気持ちを
敏感に感じとる人だ。
律との時間を優先させているのだと
思えた。

なら、私は·····?·····
咲茉の父親である律と?

この先····
どうすればよいのか
わからなくなっていた。

ただ·····
このままでは行けないと思い
『代わりないですか?』
と、陽史さんにLINEをした。

だが····

LINEは、既読になることもなく
返信もなかった。

勝手なことばかりする
   私に呆れたのだろうか····
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