許す事ができるの?
···人事発令後
健と靖、人事部長、秘書管理室長
と田辺、そして律は、
戸川がでてから
「良かったのですか?
あんな軽い処分で」
と、人事部長より
「野放しには、できない。
また、荒垣さんに何をするか
わからないからな」
と、健が答えると
「大丈夫ですよ。
稚内市は、寒さの厳しい所です。
それに、戸川の事を、あちらで
見張ってくれる人がいますから。」
と、靖も言った。
人事部長は、知らないらしいが
秘書管理室長は、知っているらしく
大きく頷いた。
律は、内容の全てを隠れて聞いていた。
「兄さん、ありがとうございます。
人事部長、嫌な役目をさせて
しまい、申し訳ありません。
秘書管理室長も、片付け等
大変でしたでしょう。
ありがとうございます。
そして、田辺先生、
本当に色々ありがとうございました。」
と、律はみんなに頭を下げた。
健は、
「靖から、兄さんと呼ばれた事ないから
よいな。」と。
「俺、下にいないから感激。」
と、靖が言うとみんな笑っていた。
律と、今から共に仕事がしたいと
言って貰えたが·····
律は、やはり建物に
携わっていたいから
一級建築士の資格を取る事にした。
一応、二級は持っているが
一級を目指す。
勉強している間は、娘と母との
時間を大切にしたいと
みんなに話した。
健と靖は、
「「いつでも、相談しにこい。」」
と、言ってくれた。
律は、五人に頭を下げて
水島建設の社屋を後にした。
実は、律達の父親は、
体に転移がありホスピスに入った。
由紀子のいるホスピスに。
由紀子は、嫌がったが
健達の母親が
どうしても、とお願いしてきたのだ。
由紀子は、ホスピス全体を
任されている立場だから
直接に関わらないが
時間が空くと顔を出して
奥様と話をしていた。