許す事ができるの?

···心配だから


恵のお風呂は咲茉にお願いした。
恵には、ゆっくり入るように
伝えて。

お風呂の外廊下で陽史は待機して
恵が上がってくると
抱き上げてリビングのソファーに
座らせて、何か飲む?
お腹はすいてない?
次々に質問をする····と

恵が笑いだして
その姿にホッとする陽史だった。

陽史は、着替えがないから
今日は、そのままで過ごす。

恵は、気にしていたが
「今日の状態の恵を
置いておけるわけない。」
と、言うと恵はおりるしかなかった。

咲茉は、明日の準備をして
陽史に宿題を見て貰い
眠りについた。
ママの事は、
「陽ちゃんにおまかせする。」
と、言って。

陽史は、恵に
「明日は、授業あるの?」
「うん。一時限だけ。」
「大丈夫?」
「うん、きっと。」
「心配だな。」
「うふふっ、大丈夫。
でも、口の中が気持ち悪い。」
「由紀子さんが、舌をかまないように
ハンカチを口にいれたからかな
ハンカチには、少し血が滲んでいたよ。」
と、言うと
恵は、びっくりしていたが
口の中であるし
うがいだけをして。
水を飲んでから眠る事にした。

陽史は、恵を恵のベッドへ
運び横にして布団をかけた。

恵は
「陽史さんは?」
と、言うが
「俺の事は、いいから
恵は寝な。
寝るまで戸々に居るから。」
と、言って恵の頭を撫でていると
恵は、寝てしまった。

普通なら考えられないが
ショックで身体が硬直して
疲れが出たのだと思った。

陽史は、恵の顔を見ながら
どうして、こんな愛しいのに
放置したのだろうと
自分自身に腹が立っていた。

咲茉の部屋を覗いて
寝ている咲茉の頭を撫で
「ゆっくり、お休み。」
と、言って部屋を出て
再び恵の部屋に戻り
ベッドに頭をのせてまま
眠りについた。

恵は夜中に目を覚まし
ベッドに頭を置いて寝ている
陽史にブランケットをかけて
また、ベッドに横になる

同じ空間にいても
嫌だとも何とも思わない陽史に
不思議だが、やはり、
この人は私にとって特別なんだ···と
思いながら安心して、
また、眠りについた。
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