許す事ができるの?
7️⃣※※現在④
···一緒に暮らす
律の時に
私の言った言葉が
律を縛り付け、律を追い詰め余計に
嘘に導いたのではないかと思い、
陽史さんには言わなかった。
言うつもりもなかったから
だが、陽史さんは、
「俺は、人を騙すような嘘。
嵌めるような嘘はつかない。
自分自身を知って欲しいから。
それでも生活していくなかで
疑問に思う事があったら
いつでも言って欲しい。
俺、本当に恵を愛してるし
咲茉が大切なんだ。
恵や咲茉を失ったら
俺は、生きていけない」
と、逆に言われて
「うん、ありがとう。
私が、律を追い詰めたのでは?
と、思っていたから
陽史さんには、そんな思いを
させたくないし
大切で大事な人だから
と、思っていたの。
今から、本当に色々あると
思うけど、話し合って行こうね。」
と、恵が言うと
陽史は、嬉しそうに
恵を抱き締めてキスをした。
付き合いの長さより
今の二人の思いや咲茉との関係性も
考えて一緒に暮らそうと決めた。
もし、何かあって
終わりを迎える事になるかも
しれない····
だが·····そんな思いより
二人で生きて行きたいと、
言う気持ちが強かったから。
もちろん、咲茉には一番最初に
相談した·····ら·····
「もう、陽ちゃん、帰らなくて良いのに
って思っていたから。
私は、パパ?と呼ぶ。陽ちゃん?のまま?」
と、逆に言われて
陽史さんは、
「咲茉には、本当のパパがいる。
本当のパパとの繋がりに
勝るものはないと思うけど
咲茉、忘れないで
俺は、咲茉が可愛くてたまらないし
大切で大事なんだ。
だから、呼びななんかなんでも良いよ。
咲茉が呼びたいように呼んで。」
と、言うと
咲茉は、陽史さんに抱き付き
「私も、陽ちゃんが大好きだよ。
パパの事、本当は良くわからないの
一緒に暮らした事もないし
だけど、パパはママにふられちゃったから
可哀想だから、たまに会っても
大丈夫?」
と、訊ねる咲茉に
「もちろん。
パパに沢山会って
甘えておいで。
でも、ちゃんと俺と恵の所に
帰ってきて欲しい。
それから、咲茉の思いや考えを
俺にも色々教えて欲しい。
恵は、咲茉の考えが
言わなくてもわかるかも
しれないけど·····
それだと、取り残されたようで
さみしいから。」
と、言うと
「うん、わかったよ。
ありがとう、お父さん。」
と、言った咲茉に
陽史さんは·····みるみる·····
顔が破顔していき涙を沢山
瞳にためていた。
そんな二人を見て
恵も涙が溢れた。
この人と生きて行こう。
咲茉と三人で·····
と、改めて恵は思った。
それから、
物件を探そうとなったが·····
恵の住んでいるマンションの上の階に
3LDkがあるみたいで
そこに引っ越す事に決めた。