許す事ができるの?

だが、律は二ヶ月を過ぎた時
私のマンションの前に立っていた。
そして
「もう一度、初めから始めて欲しい」
と、頭を下げた。

私は、大丈夫かなと思ったが
私自身の中でも、律の存在は
大きく、自分から離れたのに
自分が我慢したら、良かったのかな
と、後悔もしていた。
だから、その時の律に頷いていた。

律は、彼女やサークルの仲間と
距離を取るようになり
だんだんと
向こうからの連絡も無くなっていき
合うこともなくなって行った。

律が何と言ったのか···しらないが···
私は、自分だけに固執する必要はないと
何度も話した。

だけど·····
ああー なるほど·····

水島で一緒に働く約束を
していたから
あの時、彼女は大人しく引いたんだ。


どこまで······
騙されて···いたのだろう····か·····
情けなくて、涙が溢れる。

もう····全てが·····
····疑心·····暗鬼に····なっていた。


マンションは、
ネットで探していたから
すぐに決まりほっとした

弁護士の先生とは
時間をあわせて合うことになり···

先生と合う前に
ホテルをチェックアウトして
持っていた荷物を
マンションの部屋へと運び入れた。

それから市役所で離婚届を貰い
弁護士の先生の元へ

先生には、全てを話した。
その上で
「私は、なにも要りません
だけど····
もう、二度と会いたくないし
関わらないようにして欲しい
要望はそれだけです。」
と、お願いした。

夫婦共通の財産も別になかった。
マンションの家賃と光熱費は、律が。
食費は、私と分けていた。

後は、全て先生にお任せした。
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