こんな思いを···いつまで

···大倉財閥


婚約発表が終り
様々な、反響だったが
鮎川財閥の総帥は
いたくご機嫌だった。

だが、山本の事は手を打たなければ
と、思っていた。

「大倉さん、お疲れ様でした。
まあ、各財閥に波紋をもたらせたようだ。」
「本当に、お疲れ様でございました。
鮎川様のご令嬢の美しさには
皆様もびっくりされておりました。」
と、話していると
「ひまりの事は、とにかく
鮎川に恥をかかすことが無いように
してくださいね。
小さな事からも綻びができますから。
くれぐれも翼君には
言い聞かせて下さいよ。」
と、言われて
「申し訳ございません。
早期に片付けます。」
と、頭を下げた。

どこの財閥にも
愛人を持っている人は沢山いる
だが、鮎川さんには
そんな話を聞いたこともない。

自分の娘をこけにされるのは
気に入らないだろう。

明日、翼と話をしなければ。
そう思いながら
憂鬱に感じていた。
< 18 / 69 >

この作品をシェア

pagetop