「好き」を待ってる。(仮)



マネージャーが代わりの子が来るまで延びてくれた、が。


問題はそのあとだった。



「じゃあ上がりますね!お疲れ様です!」

「お疲れ様ですー!」


カウンターから出たマネージャーに挨拶して…


明らかに私から距離を取っている彼に近づいた。



「何すか…」



何すかって…
なんでそんな素っ気ないの



「いや、後ろにある冷蔵庫からオレンジジュースのピッチャー取りに来たんだけど…」


「あー…どうぞ」



冷蔵庫のドアを開ける。
隣からため息が聞こえた。


「何、お腹でも痛いの?」


「…お腹は痛くないですよ、バカなんですか」



え、暴言吐かれたんだけど。
聞いたのにバカって言われるの何で?

心配返せー!



「…はいはい…あ、いらっしゃいませー」




凄い意識しているんだろうなぁ…
今だって、飲み物作るポジションにいるのに少しだけ距離取ってるもん。




まぁ、
店に入って私を見た瞬間、驚いた顔してたし

カウンター入っても距離取ってるし

すぐフロア行っちゃうし。


なんかもう、不器用すぎて可愛いなぁ。


本人には言えないけど。
< 9 / 19 >

この作品をシェア

pagetop