LOVE and DAYS…瞬きのように

あ~、だめだ! 

想像しただけで心臓が飛び出しそうだし!
 

頭を抱えて悶々としていると、冷やかな視線を感じた。

なんとなく嫌な予感。

顔を上げると、作り物のように美しい男の人があたしを見下ろしていた。
 

「あ……お、おはようございます」
 
ひきつった愛想笑いであいさつすると


「んー」
 
と返事するアキさん。


何なの、そのそっけないあいさつは。
ていうかそれってあいさつなの?
 

……やっぱり苦手だ、この人。


昨日のことを謝ろうと思っていたけど、さっそく居眠りとか始めてるし、話しかけるすきもない。
 

あたしは小さくため息をついて、英語の教科書を開いた。

 

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