LOVE and DAYS…瞬きのように

先生が急用だということで、一時間目は自習になった。


もちろん誰もまじめに机に向かうわけがなく、あたしと真由ちゃんは教室の後ろの床に座り込んで、学祭の話で盛り上がっていた。


「あれ~? なんでみんな授業してねーの?」
 

遅れて登校してきたミツルが目を丸くして、あたし達の方に歩いてきた。


「なんかよくわかんないけど自習だってさー」
 

真由ちゃんが嬉しそうに顔をあげて答えた。


今までどうして気づかなかったんだろうと不思議に思うくらい、ミツルを見る真由ちゃんの瞳は、恋する乙女のそれだ。


「そう言うミツルはなんで遅刻なのよー」

「いや~それがなぁ」
 

聞いてくれよ、とミツルは乗り気で話し始める。


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