LOVE and DAYS…瞬きのように
「あたし、トイレ行ってくるね」
下手くそな言い訳をして立ちあがり、あたしはそそくさと教室を出た。
先生に見つからないように祈りながら校門を抜けると、小走りで駄菓子屋さんに向かった。
すぐにお店が見えてくる。
ちょうど、健吾がひとりで出てきたところだった。
「おぉ」
あたしを見つけた健吾が、足を止めた。
「どうした? 授業中だろ」
「えっと……」
答えあぐねていると、健吾は意地悪っぽい口調で言った。
「さては俺に会いに――」
「違います!」
あわてて否定するあたしを、ケラケラと笑う。