LOVE and DAYS…瞬きのように
『莉子、入学おめでとう。
一緒に行けなくてごめんね。
莉子なら一人でもしっかりやれるよね。
頑張ってください』
お母さんからのメール。
仕事の合間に急いで送ってくれたんだろうか。
後ろで先生がゴホンと咳ばらいしたので、あたしは携帯をポケットにしまった。
「ねぇねぇ、ひとり?」
式が終わり体育館を出たところで、声をかけられた。
まるでナンパ男みたいなセリフだけど、話しかけてきたのは女の子だった。
「あのね、あのね。あたしも親が仕事で来られなくってひとりなんだぁ。
あなたもだよね?
よかった、同じクラスに仲間がいて」
いきなりのハイテンションに、正直びっくり。
相づちを打つヒマもないくらい、女の子は高い声でまくしたてる。