LOVE and DAYS…瞬きのように
ミツルは叱られた子犬のような目であたしを見た。
耳たぶいっぱいのピアスやタバコさえなければ、つい母性本能をくすぐられそうな顔。
「俺さぁ」
ため息まじりの声で言う。
「今、好きな子いるんだよね。
一目ぼれってやつ」
「………」
「でも全然進展しねーんだよな。声かけるタイミングもねーし」
「もしかしてそれ、さっきの女子高の子?」
「うん。一番美人の、髪が長い子」
説明するミツルの声も、ショックのあまりよく聞こえなかった。
だって、真由ちゃんはミツルに告白しようとしてるんだよ?
なのに他校の女の子を好きだなんて知ったら……。
困惑するあたしに、ミツルはとんでもないことを言い出してくる。
「莉子、協力してくんねーかな?」