LOVE and DAYS…瞬きのように
「ねぇねぇ、どこの中学から来たの?
あたしは南一中なんだけど、あの中学から来たのってあたしだけなんだよねぇ」
彼女が身ぶり手ぶりをつけるたび、長く整えた爪のラインストーンが光る。
ド派手な茶髪にド派手なメイク。
おまけにこのキャラだから周囲の注目を集めているのだけど、本人は気にする様子もない。
「ね、あたしと友達になってくれる?」
「えっ? うん」
思わずうなずいてしまった。
彼女がやっと返事する間を与えてくれたから。
でも直後に我に返り、急に恥ずかしくなった。
友達になってくれる?って。
普通、15歳にもなってこんなやり取りしないよなあ……と、照れるあたしとは裏腹に
「よかったぁ~! 嬉しい!
誰も知り合いいないし、友達できなかったらどうしようって思ってたんだぁ」
彼女は照れより喜びの方が大きいようで。
カラフルなネイルで彩った両手を胸に当て、長く息をはいた。