LOVE and DAYS…瞬きのように
「何ひとりでニヤついてんだよ」
「きゃっ!」
いきなり声をかけられて、飛び上がった。
見ると、そこにはミツルの姿。
あたしはバクバクと音をたてる胸を押さえ、息をはいた。
「ビックリしたぁ……驚かさないでよ」
「別に驚かしてねーし。
てかお前、何かいいことあった感じの顔してんじゃん」
目の前にビシッと人差し指を突きつけられ、あたしは返事に困ってしまう。
だけど、そう言うミツルだってやけに嬉しそうな顔だった。
「そっちこそ、いいことあったんじゃない?」
「お、わかるか?」
待ってました、という感じでミツルは話し始めた。
「実はさっき、あの子と初めてしゃべったんだ」
「あの子って……例の女子高の?」
「うん。駅で俺が落とした定期入れ、たまたま彼女が拾ってくれてさぁ。
これってちょっと運命じゃね?」