LOVE and DAYS…瞬きのように
――校庭、だった。
きれいに整備された校庭、
桜が舞っていた校庭、
なのに……今は10台以上のバイクが走り回り、耳を裂くようなエンジン音が鳴り響く校庭。
「な、何あれ……」
さっきまでの静かな学校とはまるで別の場所みたい。
砂ぼこりの中、デタラメな蛇行運転でバイクを操っているのは学ラン姿の男たち。
でも誰ひとりとしてきっちりボタンをとめている者はなく、だらしなく開けた学ランから原色のTシャツがのぞいている。
髪の色も、赤やら金やら銀色やら。
見たこともないような光景に息をのんでいると、
「ツキシマ! またお前らか!」
え――?
窓から身を乗り出して先生が叫んだ言葉に、あたしは耳をうたがった。