LOVE and DAYS…瞬きのように
「これって超チャンスだよな? 莉子、頼むから協力してくれ!」
「でも……」
「彼女美人じゃん? 他の男に声かけられそうで心配なんだよ」
何て答えたらいいんだろう。
言葉に詰まるあたしの後ろを、楽しそうな生徒たちが通り過ぎていく。
正直、ミツルがはっきりと告白してくれれば、みんなの誤解も解けるんだ。
そうすればまた、あたしは真由ちゃんと仲よくできる。
健吾とも元に戻れるかもしれない。
だけど協力なんて――
「そのくらいにしとけば?」
突然、視界のほとんどが白に変わった。
それが男子のシャツの色だと気づき、あたしは目の前を凝視した。
厚みのない、華奢な背中のライン。
かすかにクセのある襟足の髪。
あたしとミツルの間に入ってきたのは、アキさんだった。
「ちょっとは、こいつの気持ちも考えろよ」
抑揚のない声でアキさんがミツルに言う。