LOVE and DAYS…瞬きのように
「うぃーっす。お疲れぃ!」
マンションに到着したあたしたちを、明るく迎えてくれるシンさんの声。
「あれ? もう着いてたんですか」
「うん、さっきね。コンビニで食い物も調達してきたよ」
「さすがだな~シンさん」
あたしは健吾のバイクからピョンと飛び下り、エントランスの前でタバコを吸っているシンさんに駆け寄った。
シンさんの隣で退屈そうに座っているのは、今日も見目麗しい、この人だ。
「アキも来てくれたんだね!」
呼び捨てすることにもすっかり慣れたアキに、あたしは笑顔を見せる。
すると彼は自分のひざの上で頬づえをついたまま
「そりゃあ、誰かさんがわざわざ家の前まで来て、大声で呼びやがるから」
と、シンさんをちらっと見て言った。
「んだよぉ~、その冷たい言い方は」
「ホントのことだろ?」
じゃれ合うふたりを見て笑っていると、健吾がバイクを駐車場に入れて戻ってきた。