LOVE and DAYS…瞬きのように
憂鬱を抱えながら学校に着くと、何も知らない真由ちゃんが満面の笑顔で走ってきた。
「おはよっ、莉子ちゃん」
「おはよ~!」
……あたし、笑えてる。
絶対に無理だと思ってたのに、しっかり笑えてる。
このままいつも通り笑って過ごすうちに、昨夜の出来事も冗談になってくれるならいいのに。
「月島先輩、まだ来てないのかなぁ。早く会いたいね」
真由ちゃんの言葉は予想していたものだったけど、やっぱり健吾の名前を聞くと反応してしまう。
どう答えようか迷っていたそのとき、教室に、沈んだ表情のミツルが入ってきた。
「おはよ~、ミツル」
「ん……おはよ」
「何かあったの? 顔、暗くない?」
真由ちゃんが尋ねると、ミツルは少し迷ってから答えた。
「彼女にフラれちまった」
あたしと真由ちゃんの「え?」という声が重なる。
「なんで? うまくいってたじゃん」